【官能小説】第四話「人に見られそうなのに、乳首を舐められながら、セックスが気持ちいいと叫んで……」
ままぁっ! 母親を呼ぶ子供のサンダルの音が、心なしか近くなってくる。
このままじゃあ、本当に見つかっちゃうかも知れない。そうしたらこんな姿、誰にも、言い訳なんて出来ない。
「答えて。セックス、気持ちいい?」
彼の口調が、どんどん強くなる。
その度に、指の動きが激しくなる。
まるで愛液を掻き出されるかのように、お腹の中で動く彼の指が、三本に増やされる。
ぐぷぐぷっ! と空気と混ざりあって、卑猥な音が大きくなる。
聞かれちゃう。聞かれちゃう。
見られちゃう。見られちゃう。
恥ずかしい――野外でセックスしてるなんて、こんなこと、誰かに知られたら!
官能小説「リゾートバイト、真夏の海」第四話
「……いいっ、せっ……く、つぅっ、」
「ん?」
「気持ちいいのぉっ!」「ままっ!!」
振り切れて、叫んでしまった私の声と、子供の母親を呼ぶ声がぴたりと重なった。
パタパタと走るサンダルの音が、遠くなる。
岩場は危ないから駄目よ。
女性の声が、遠くから聞こえてきた。
その瞬間、ほっとしすぎて、涙が出てきそうになって……そして、身体から力が抜けてしまった。
「おっ、またイったのか?」
「っはぁ……」
呼吸がままならない。
彼が、ようやく私のアソコから指を抜いてくれる。
「こんなに濡らされたら、もう一回、入れたい」
「ちょっ! もうさすがに、ダメっ!」
逃げるように彼から離れようとすると、両腕を掴まれる。
そのまま、今度は向かい合うように抱きしめられて、両足を大きく広げ、背中にぐっと回させられた。
彼は少しだけ、私を持ち上げてから、彼のまだまだ固いソレを、私のアソコにそっとあてがった。
そうして、私の両肩をぎゅっと抱きしめ、体重全体がかかるようにして一気に貫いてきた。
「ひあぁああああああんっ!」
「しかしお前、いい声で啼くよな。俺、すっごくソソられる……」
彼は私の胸を露わにすると、頂にわざと水音を立てながら吸い付いてきた。
反対の頂は、親指と人差し指で優しく愛撫される。
「っはっぁんっ!」
捕まるところが欲しくて、快楽を少しでもどうにかやり過ごしたくて、思わず、彼の頭を抑え込んでぎゅっと抱きしめた。
その途端、舌の腹で、唾液を付けられるかのように乳首を転がされる。
アソコがじんじんしてきて、もう声を抑える余裕なんて、全く無かった。
「ひあっ! あっ、んっ! ああぁああんっ! あっ、ふっ……あっ!」
生暖かい舌の感触。
熱いペニスが、私の中で大きくなる感覚。
もう、何もかもどうでも良くなって、何も考えられなくなって、
「イクぅっ! いくっ! い……くうぅっ!」
叫びながら、私はぐったりと身体の力が抜けてしまうのを抑えられなかった。