【官能小説】第二話「酔っていたはずの後輩君に押し倒されて、真剣にキスを迫られて……」

ハロウィンの訪問者は、片思いの後輩君, 官能小説

 何を言っているんだ? 彼は。
 状況がよく飲みこめない。あぁ、私、何て言ったんだっけ? 私のことスキなの? そう訊いたのか。
 それに対する返答が、これ。……これ?

「先輩も、僕のこと、好きですよね?」

 なぜか呂律が回っている。しっかりしている。視線も定まっている。私を見ている。

 ……私はその視線から逃げるように立ち上がった。

「も……もう一本開けない? それなりにいいワインが、確、か……っ」

 クラっとして、バランスを崩しそうになる。予期せず、彼の方に倒れ込む形になる。
 一気に飲み過ぎた……そうだった、ちょっと、飲みすぎたんだった。

官能小説「ハロウィンの訪問者は、片思いの後輩君」第二話

「ごめ……、」
「ちゃんと答えてくれないと、先に、進めないんですけれど」

 顔を上げると、目の前に彼の瞳があった。
 吐息までかかってきそうな距離で。整った顔立ち。まつ毛、長いな……モテモテなのも、そりゃ、そうよ。
 皆が言っているもの。彼、可愛いよね。って。人気者なんだ。だから私、気にしないようにしていたのに。

「僕は先輩がいいです。先輩が好きです。先輩ともっと深い仲になりたいです。ダメ、ですか?」
「わた……しは……、」

 だんまり。
 言えるはずが無い。
 私だって、気づいていなかったわけじゃない。彼のことが好きだって、本当はずっと、そうわかっていた。
 だけど。

「先輩、」

 社交的で明るい彼と、一人が好きで根暗な私。好かれる理由なんてあるはず無い。
 だから、これは何かの冗談に違い無い。ホンキにしては、本気になっては、いけない。
 たぶん、いけない……。

「だったら、今からキスをしましょう。――嫌だったら、目を開けていてください」

 彼の指が、私の顎先を捉える。
 ぐっと上を向かされる形になって、彼が真剣な眼差しで私を見つめてくる。

 ……冗談?
 あぁ、彼、そんな人の悪い冗談、言うような人じゃ無いんだっけ。
 だけど、……だけど、

「大丈夫ですよ、先輩」

 大丈夫? 何が?
 でも、良くわからないけど、その一言で安心してしまう。
 ほっと……身体から力が抜けて、私はゆっくりと目を閉じた。

 すると彼の腕に、頭を抱き寄せられて……唇に、生暖かい感触。
 そうして、唇を割って入ってくる、生暖かい感触……って、んんっ?!

「んっ……!」

 ちょちょちょちょ、タンマ! タンマ!!
 言おうと思ったけど、くちゅくちゅ、ぐちゅぐちゅ音を立てて舌を絡められて、吸い上げられて、全く言葉にならなかった。
 歯の列まで丁寧に舌先が撫でてきて、その度に身体がびくっと飛び跳ねてしまう。

 息、できなぁ……いっ!

 思わず彼の胸を叩いた。
 するとやっと唇を離してくれて、その瞬間私は、はぁっ! と大きく音を立てて息を吸い上げた。

 彼が、笑う。

「先輩、こういう時は、鼻で息をすればいいんですよ」

 ……そういう問題じゃあ、ないやい。

「続き、いいですよね?」

 言うその手が、もう既に私のブラウスのボタンに、触れていた。

Silkラブストーリー仕立て

甘々なラブストーリー…女性のためのAVストーリーSilk Labo