【官能小説】第二話「ホテルの天井には鏡が。クンニされる自分の姿を見て、敏感になってしまって……」
「だって今日は、せっかく天井にも鏡が付いてる部屋、選んだんだし! 俺とエッチしてるとこ、自分でちゃんと見てみてよね」
「意味わかんな……っ! あんっ! あっ……こ……らぁんっ! あっ!」
両手を頭の上で固定され、先ほどまで手でいじめられていた乳房を、今度は舌で舐めまわされる。
舌を大きく出して、まるでソフトクリームでも味わっているかのように、見せつけるようにベロベロと舐めまわしてくる。
バカ! 下品だってば! ロマンの欠片も無い!
でも、声も身体も、理性とは反対に彼から与えられる快楽に敏感に反応してしまう。
「ああんっ! はぁっ! はっ……あっ! ひぁああああああんっ! あっ!」
「ほら、ちゃんと天井の鏡、見てる? 君、とっても可愛い顔してるよ?」
ん、天井の……鏡?
「ばっ……はぁあああんっ!」
彼の舌が、胸、くびれ、おへそ、腰、そして太腿へと下りてゆく。
官能小説「ラブホテルが大好きな彼~鏡のお部屋で~」第二話
言われて何気なく見上げると、天井全面に、大きな鏡。
ベッドの上で彼に組み敷かれる私自身と、目が合った。
彼の舌先で太腿を愛撫されながら、我ながら情けない顔で、彼から与えられる快楽を堪えている、私自身。
「ひぁっ……だ……めぇっ!」
声を上げる度に、表情がくしゃっと歪む。
……やだ、こんなの、
している時の自分って、こんなに……、
「まっ……てぇえっ! あっ!」
恥ずかしい!
電気を消そうとしてベッドサイドに手を伸ばすと、彼に太腿を持ち上げられて引き寄せられた。
私の手が、虚しく宙を切る。
「んふふ、自分を見てそんなに感じちゃった? ここ……もうヌレヌレになってるよ?」
「――っ!」
声にならない快感が、背中から頭の天辺まで貫くかのようだった。
ぴちゃ、ぺちゃ……と、まるで子猫がミルクを舐めるかのような音がする。
ちゃぷ……ちゅぷっ……くぷっ……と音がする度、私の膣からクリトリスに沿って、彼の舌の生暖かい感触がぬるっと伝ってゆく。
「だめっ……きたな……!」
「ん、美味しいよ? ちょっと汗の匂いがして……君の匂いだ」
「あっ……だ……めぇんっ!!」
彼の指先が、私の一番敏感な部分を剥き出しにする。
空気に触れるだけでもゾクゾクするくらいなのに、唇を尖らせて吸い付いてくる。
先っぽだけを舌でコロコロと転がされる度、我慢できないくらいの気持ち良さで、何度も逃げようとするのだけれど、彼にしっかり両足を固定されていて、全く身動きを取ることができない。
ちゅぱっ……と音がして唇が離れて、今度は彼の太い指が、私の中に力強く侵入してきた。