【官能小説】第四話「交尾しているみたい……バックから貫かれている姿を、鏡越しに見つめながら……」
「じゃっ、次は俺がイく番ね♪」
「ふぇ……?」
イかされたばかりで、身体が動かない。
彼がガサガサ、コソコソ、何かを準備している。
あぁ、それ、コンドームか、って……、
「ちょ……まって……、」
「待てない!」
「待てない、じゃ、なく……て……、」
「もう十分に濡れてるから大丈夫だよね、うん」
抗議もむなしく、ひっくり返される。
うつ伏せの状態から、腰だけをぐっと引き上げられ、そして、
「――ひゃあああああぁああんっ!」
官能小説「ラブホテルが大好きな彼~鏡のお部屋で~」第四話
ずぶっ! と奥まで一気に貫かれる!
どんっ、どんっ、とゆっくり、打ち付けるかのように打ち付けられ、その度に尿意にも似た感覚で身体が疼く。
「絡みついてくる、みたい、だよっ!」
「ああっ! あっ! あぁ!」
ぐっと腰を引き寄せられ、一番奥の場所で止められる。
「ほら、顔を上げて前を見てごらん?」
「……? あっ……!」
鏡。
そこには、まるで動物が交尾をしているような姿で繋がっている私達の姿が映っていた。
「やだ、やだ、って言いながら、こんなにお尻を突き上げて……本当は欲しいんでしょ? 自分で見て、ちゃんと自覚した?」
「んんっ……!」
「ほぉら、こうやって腰を動かすと……」
「ひぁっ! ああんっ!」
そんな自覚は無かったのに、彼がクネクネと腰を動かす度、私もお尻を振って彼を求めていた。
彼のペニスをしっかりくわえこんで、離そうとしない、私のアソコ。
時折抜かれそうになると、きゅぅっ……と絡みつく様子まで、よく見える。
「ほら、ね、自分から腰を振って……エッチな娘だ♪」
「も……ぉうっ……やぁっ……!」
「ほら、ちゃんと見てないと、最後までしてあげないよ?」
「……は……ず、かし……っあっ!」
彼の手が、私の胸をもみしだく。
外から、中心へ……乳輪を撫でられ、乳首をきゅっと摘ままれて、私はそのまま崩れ落ちそうになる。
でも、ぐっと引き上げられて、また、鏡の向こうの私と目が合う。
彼に貫かれ、乳首をクリクリいじられながら、快楽の涙で目元をびしょびしょにして……。
……これが、私なの?
そんなの……、
「可愛いよ」
彼が背筋に、舌を這わせる。
「服を着ていればあんなにツンケンしてるのに、脱ぐと、すぐこうなんだもんなぁ」
「あああああぁああぁっ……」
ゾワゾワする。
「とっても、可愛い。だからもっと、乱れさせたい……」
「っあぁ……っ!」
片手は胸の頂にあるまま、もう片方の手が、下の方に下りてくる。
先ほどの愛撫で膨れ上がっていた蕾を、再び刺激される。
「愛してるよ」
いつもはノリの軽い彼だけど、それだけは、ヤケに真面目な声で、囁く。
だから、私の心臓ももう止まりそうなくらいバクバクして、息の仕方もわからないくらいになる。